SpursLRのブログ

サンアントニオスパーズやNBAの事を書いています。

20-21ドラフト、スパーズが指名しそうな何人かについて

悲しいかなスパーズがロッタリーピックを得ることになってしまい、どんなプレーヤーがいるのか色々と眺めていたので、その調べたことのメモ帳代わりにしてここに残しておきます。

 

スパーズはさすがにガード以外を指名するでしょう。というかウィング。

11位の指名順付近では、幸運なことにウィングが多いです。

スーパースターがいないと言われる今ドラフトですが、スパーズにとっては運が良いですね。

 

スパーズファンをやっている方ならご存知と思いますが、スパーズは人柄重視の指名をすることで有名です。

ぶっちゃけどんなバスケをするのかは調べればすぐわかることなので、まだ誰もまとめていないであろう、選手の性格や生い立ち、人間性にについて、調べて気になったところだけ簡単に残しています。

めんどくさいのでリンクも載せません。

 

注意:今載せているのは、パトリック・ウィリアムズとデヴィン・ヴァッセルです。

 

<指名されそうな選手 その1>

パトリック・ウィリアムズ (Patrick Williams)

FSUのウィングです。ウィングスパンが7フッター並みで、高いアスレチックさに高いバスケットボールIQを持ち合わせています。どのチームも欲しいであろう、いかなるポジションでも守れるディフェンスが特徴です。リムプロテクトもできます。

FT%が84%、ミドルレンジのシューティングは素晴らしくフォームは綺麗とは言えないまでもスリーもまあ打てますが、その一方で、その他のオフェンススキルがほとんど身についていないのが現状です。ファーストラウンドでは2番目に若いということもありますが、素材としての魅力を評価して、育成に時間をかける前提での指名が要求されるでしょう。

要はポテンシャルピックというやつですね。

いろんなドラフト予想サイト・記者情報を見ると、スパーズが指名する予想がすごく多い選手になっています。

 

 

 

そんな彼の性格は、キーワードで表すならば、「ディフェンスメンタリティ」と「謙虚さ」といったとことでしょうか。

 

まずはウィリアムズがFSUに進学を決めた話から。

ウィリアムズはノースカロライナ・シャーロット出身であり、5星スターだった彼の大学進学の際には、地元の名門ノースカロライナ大、ウェイクフォレスト、クレムソンからの地元リクルートがあったようです。そのほかにも通常リクルートとして、ヴァージニア、テキサス工科大学、ルイビルアリゾナなどからリクルートの誘いがあったのにも関わらず、地元でないFSUを選択した過去があります。

NCは言わずと知れた伝統的にバスケットボールが人気な地域であり、どちらかというとフットボールが人気な地域であるFSUに進学した際には、周りからもなぜうちの学校を選んだんだと質問責めにされたようです。

その選択をした理由について、ウィリアムズ自身がこう語っています。

「私には多くの大学リクルートが来ましたが、みんなオフェンスの話をしていました。私がどんなオフェンスをすることができるか、そんな話をされました。けれどフロリダステイトだけは違いました。(FSUの)ヘッドコーチであるレナード・ハミルトンとそのコーチングスタッフ、私に声をかけてくれたチームの選手たちは皆、私にディフェンスの話をしていました。

私にとってはそれが本当に大事なことでした。誰にでもオフェンスはできますが、ガチガチに固められたようなディフェンスができる選手はごく一部です・・・。ここ(FSU)にきたのは、自分のディフェンスをもっと向上させたいと思ったからです。ディフェンスこそが私にとって一番大事なことなのです。」

 

ディフェンスが一番というメンタリティは素晴らしいです。オンボールもオフボールもディフェンスの意識が高く、ウィングですがリムプロテクトでも脅威になれます。

ディフェンスが良いと試合に出しても穴にならないので、育成前提で指名したとしても、経験による成長は早いのでは、と感じます。

地に落ちたスパーズのディフェンスを立て直して欲しい。

 

 

そんな彼は、少し謙虚すぎるところが目立つという話をよく見ました。

 

ディフェンスにフォーカスしたことについても、遠慮げにこう語っています。

「ACCのような高いレベルの環境では、高校の時にしていたようなプレーは皆できないでしょう。だから私はまず、ディフェンスを最初にやると決めました。」

 

チームメイトであるTrent Forrestくんからはこう言われています。

「彼は謙虚すぎるところがあります。私たちは時々、彼がどれだけ素晴らしいか、彼に思い出させてやってるくらいです。

彼は、皆が彼の話をするのを嫌がるんです。けれども私は言い続けています。もっと経験を積むんだ、お前はどんどん良くなるに違いないんだ、って。」

 

ウィリアムズ自身もこう語っています。

「チームメイトやコーチたちは、いつも私に自信を与え続けてくれます。私に素晴らしい才能があることを知っているからです。彼らがシーズンを通してサポートしてくれたおかげで、シーズンが続くにつれ、かなり自信がついてきました。」

 

 シーズンが進むにつれてオフェンスも成長し続けていたらしく、良いチームメイトに恵まれながら、その高いポテンシャルを発揮していたようです。

 

彼の人格については、レナード・ハミルトンがこう証言しています。

「彼は素晴らしい家族に囲まれて育ったようです、それが彼の素晴らしい人格を構成しているのです。

彼はチーム・ファーストの精神を持ち合わせています。自分に何も役割を与えられなくても、文句ひとつ言わないでしょう。過去に(FSUに)在籍していた、ジョナサン・アイザックのような人物です。決して自分が周りよりも優れているとは考えない。素晴らしい人格を持ち合わせています。

彼はあなたがコーチをすることも受け入れます。コーチングに応えてくれます。あなたが究極にレベルの高い指示を出したとしても、彼はその指示を受け入れ、必ず達成して戻ってくるでしょう。」

 

ポポヴィッチコーチングに合うタイプだと思います。

う〜ん、スパーズ以外に指名はありえない気がしてきた。

 

母親が花屋をやっていて、学校が終わるとすぐに母親の店を手伝うのが彼の日課だったらしいです。根っからのお利口さんなんでしょうね。

 

ほんとうに性格が良く、育成上手なスパーズとは相性が良いんじゃないでしょうか。

せっかくのロッタリーピックなので、こういうポテンシャルが高い選手を指名して欲しいなあと思っています。しっかり育成してチームのコアにして欲しいです。

 

 

 

<指名されそうな選手 その2>

デヴィン・ヴァッセル (Devin Vassell)

けっこう人気物件のヴァッセル。パトリック・ウィリアムズとチームメイトです。

調べていると、ニックスが狙っているという記事によく出会いますね。8位でヴァッセルは勿体なさすぎるという記事もよく見ますが。ESPNの予想では、現在(11月11日時点)スパーズの指名予想です。

3&Dのウィングという評価をされている選手で、ディフェンスはアスレチックでオンボールもオフボールでも良い活躍ができます。が、その他の能力は低く、個人的には怪しいところが多いなあと思っています。

まずシューティングについて。大学では40%を超える素晴らしい確率でシュートを沈めており、チームのリーディングスコアラーだったヴァッセル。一方でみんなに言われている通り、シュートフォームが特殊。よくこれで決めるなあという感じです。またミドルは微妙でフリースローの確率は70%ちょっとしかなく、シューターとしては低いのかなあと思います。

また、ドラフト1ヶ月前に、Twitterにシュートフォームを変えた動画がアップされたらしいのですが、ボールのセット位置が頭よりも後ろに来るというとんでもないフォームになっていて、むしろ悪くなっていると一躍有名に。シューティングが評価されている選手だというのに、なにか不安が残ります。

(12/5追記、このシュートフォームに関してはフェイクニュースという見方が強いようです、申し訳ありません)

 

次にディフェンス。オンボールもオフボールも素晴らしく、スマートにディフェンスをするタイプです。アスレチックでリムプロテクトもできます。

一方で、体の線が細すぎるという評価。基本的に、筋力はプロになってからでも改善可能といわれているものではありますが、ヴァッセルに関しては体質的な感じがします。デジョンテとかイングラムのように、頑張っても筋肉がつきづらい体質に見えますね。ウィングでディフェンスをやっていくとなると、4番を守れるのはもはや必須だと思うので、ちょっと不安だなあ、と思わされます。実際オフェンスのハイライトを見ていても、接触されるとすぐに体が流れてしまってペネイトレイトに消極的に、といった場面が多いです。ウィングスパンに助けられてなんとかフィニッシュできている印象。

 

そんなヴァッセルくんの性格について。

かなり努力家であるという記事を何本か見ました。

スリーポイントが評価されているヴァッセルですが、高校の時には21%しか決めていなかったそう。大学に来てから、相当な努力を積み重ね、カレッジでも有数の3ptシューターになったらしい。普段の練習でもずっとシューティングをしているらしく、コーチたちからは「Gym Rat」と呼ばれていたそう。シューティング以外でもずっとジムにこもっていたらしい。それなのに二年生でその体かよ、とやっぱり不安になりますが。そもそも高校の時には3つ星スターだったらしく(ウィリアムズは5つ星)、FSUから奨学金の話が来た時には、周りから「どうせレッドシャツだ」と止められたそう。それで2年でチームのリーディングスコアラーになるのは、相当に努力した結果だろうと思います。

 

また、そんな中心選手だったのにも関わらず、チームプレイができて忍耐強く、コーチの言うことをよく聞くタイプとのこと。これは大事なことですね。

学ぶスピードも早く、Decision-makingも優れているとHCのレナード・ハミルトンが評していて、将来的に可能性のあるタイプだと思います。

 

それでいながら、かなりの自信家タイプらしいです。

大学に入った際にも、コーチ陣はヴァッセルのシュートフォームを変えようとしたが、絶対に変えようとしなかったらしいです。まあそれで入るようになったから良いんでしょうけど。

また、高校の時にはアトランタ地区で17番目と評価があまり高くなかったのですが、自分よりも上にランクインしている選手全員をリストにして、名前はもちろん、特徴なども全部暗記していたそう。当時自分がドラフトされる予想がないことに怒って毎朝眼が覚めてたよ、と言っていました。

 

あとはちゃんとは調べていないのですが、シーズン中に一度だけ試合出場停止になっています。ただ、これはチームとレナード・ハミルトンの決断らしく、リーグからではないようです。

出場停止の理由については明かされていないのですが、ハミルトンが、「私は選手たちを自分の子どものように扱うんだ、チームの全員のことを愛しているんだ」、みたいな意味深なことを言っていて、逆になにやらかしたんだ、と不安になりますね・・・。

 

3&Dとして期待されている選手だと思いますが、高順位で指名してチームの核として考えるなら、育成することを前提に考えなければかなあと思います。